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社長のコラム 6/2 相続時精算課税について
2009年06月02日 10:22

資産家のための相続対策のヒント  
2.相続時精算課税について

(1)この制度は平成15年度の税制改正により創設されました。この制度は相続税対策が主な目的ではなく、遺産分割を円滑に行なうために創設されたものです。
 ただし、民法における規定は今までどおり、相続発生時に遺産分割を行なうので、注意が必要です。

(2)この制度は、65歳以上の親から20歳以上の子への贈与について、受贈者の選択により通常の暦年単位による贈与税の課税方式に代えて、適用を受けるものです。いったん選択したら、撤回できないので注意してください。

(3)通常の贈与税では基礎控除額として年110万円が認められていますが、この相続時精算課税では累積で2500万円(住宅取得資金贈与がある場合は3500万円)の特別控除が認められています。(※平成21年5月末の税法による)
 また、それを超える部分については、一律20%の税率による贈与税を納付しておき、将来贈与者の相続時に精算します。

(4)相続発生時には相続財産を確定し、その各々について相続時における評価額を算出します。その際に、相続時精算課税を選択して贈与された財産については。いったん相続相続財産に加算しなおした上で相続税額を計算します。(ただし、加算する時の評価額は贈与した時の評価額)
 このようにして計算された相続税額からすでに納付した贈与税額があればそれを控除して納税税額を確定させます。

(5)この制度のメリットは相続の先取りができるということです。特に長期的にみて評価額が上昇していくような財産の場合、今の時点の評価額で贈与できるだけでなく、将来の相続時において、この財産を相続財産に加算しなおす際の評価額としてもしようされるということが挙げられます。
 したがって、業績が順調に伸びている場合の自社株などは最適でしょう。
(しかし、相続時に業績の悪化等で評価が下がっていても対応不可能です)

(6)他方、この制度のデメリットは、相続時まで対策を講じられないということです。
 贈与した時の評価額がそのまま相続時における評価額となってしまうので、贈与時から相続時までいくら時間があっても、その時間を有効に使って対策を講じることはできません。

(7)その他、留意すべき点として、連帯納付義務と贈与税の申告内容の開示の2点を挙げることができます。
 連帯納付義務とは、相続人の1人が相続時精算課税を選択した場合、その者の相続税について他の相続人等は連帯納税義務を負うということです。
例えば、何十年も前に贈与された2500万円のお金が、現在では消費されてしまって一銭も残っていないにもかかわらず、相続財産が相応に存在したため、この2500万円にも相続税がこの人にかかってくるということもあり得るのです。この人が相続税を払うお金を持っていればいいのですが、もし納税できないということになると、他の相続人が連帯して納税しなければならないという事態となります・

 もう一方の贈与税の申告内容の開示については、この制度の適用を受けると生前に贈与をどしどし行なうこともでき、相続財産がその分減っていくことになります。これは他の相続人にとっては関心のあるところでしょう。
 そこで、税法では相続時においては、他の相続人はこの制度の適用を受けた者の申告書の内容について税務署に対して開示の請求を認めています。
 このことが、内容の如何によってはトラブルのタネともなりかねないのです。



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