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社長のコラム 6/17 相続対策の成否を決める納税対策【物納について】
2009年06月17日 09:00

資産家のための相続対策のヒント  
8.相続対策の成否を決める納税対策 その3 【物納】


(9)物納
 平成18年4月以後の相続について物納の規定の変更がなされました。ここではその変更点を中心にまとめてみることにします。

①物納の条件
 相続税額を現金一括または延納によっても納税できない理由がある場合、その納付できない金額の範囲内で物納が認められます。
 この改正で納付困難の判定内容が明示され、相続人固有の預貯金も対象となりました。

②物納申請書
 物納財産にかかる物納申請書及び関係書類(測量図・境界確認書など)を申告期限までに提出すること。
(若干の期間延長は認められる場合もありますが、原則として上記書類を申告期限までに揃えておく必要があります。特に、隣地との境界確認のように時間のかかるものについて注意が必要で、これまでのように近々提出しますというような対応だと、物納却下ということになりかねません)

③収納価額
 課税価格の計算の基礎となったその財産の相続税評価額です。通常はその財産の相続税評価額ですが、小規模宅地の評価額の適用を受けて課税価格を計算した宅地は、減額後の価格が収納価格となってしまいます。

④審査期間の法定明示
 物納申請をする際の必要書類が明示され、かつ、その期限も明示されたことに対応して、税務署側もその審査を原則として3ヶ月以内に行い、許可または却下の決定をくださねばならなくなりました。
 もし、その期限内に何の回答もないときは、許可されたものとみなされます。

⑤物納不適格財産の明確化
 物納不適格な財産の明示がより詳しくなされましたので、これに触れないものは適格ということになります。
 不適格財産の例は以下のとおりです。
 ・抵当権の目的となっている不動産
 ・所有権、賃借権などの権利の帰属について争いのある不動産
 ・境界が明らかでない土地
 ・共有財産(共有者全員が持分の全部を物納する場合は除く)
 ・契約更新が困難な借地、借家
 ・同族会社の株式(ただし、一定の条件の下に物納可能、この場合もいずれ買い戻すことが条件)

⑥特定物納制度の創設
 これまでの規定では、延納または物納を一旦選択するとその変更は一切認められませんでした。しかし、延納のように長期間にわたって納税していると資力の状況にも変化が生じ、それ以後の納税が困難となるケースも発生してくることもあります。
 そこで、このような状況が発生した場合、申告期限から10年以内に限り、未納の税額に対して延納から物納への切り替えが認められることになりました。

⑦物納の準備は早期から
 審査の内容や期限が明示されたことはよいことですが、それに対応して納税者側も早期からの準備を求められることとなりました。
 「後日この書類は提出いたします」というのが通用しなくなったわけです。



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